授乳の後、空になった乳房に再び母乳がたまります。赤ちゃんが吸うことで母乳は乳管から出てくるのですが、赤ちゃんが「ごちそうさま」と言って吸うのをやめた途端に止まってくれるわけではありません。母乳が大量に出ているときなどはブラジャーの刺激などでも出てきてしまうことがあります。そんなときは、母乳パッドが欠かせません。
赤ちゃんが飲んだ後、母乳が残っているようなら搾乳して乳房を空にします。それでもまだ残っている母乳や、ブラジャーなど衣類の刺激で出てきてしまう母乳をしみこませるのが母乳パッドです。母乳パッドを乳頭に当てておくことで、衣類にまで母乳がしみこんでしまうことを防ぎます。母乳が衣類までしみこんでしまうと、しみになって外から見えてしまったり、そこだけ変色してしまったりします。ぬれた衣類の感触も不快です。
母乳パッドには、洗って何回も繰り返し使える布製の物と、使い捨ての紙製の物があります。布製のものは耐久性があり、ガーゼなど柔らかい布を何層にも重ねて作られていますので、肌触りがよく、吸収できる母乳の量も十分です。また、使用する布も無農薬のオーガニックコットンなどを使用した製品もあり、赤ちゃんの直接口にするお乳に触れるものとして清潔に作られています。
使い捨て紙製品の母乳パッドは、使い捨てではありますが、価格も低く抑えられています。布製品に比べると薄いため、吸収する母乳の量が少なく、たくさん母乳が出ているお母さんにはちょっと頼りないかもしれません。洗う手間がなく、持ち運びに便利で、一つ一つが新しいため清潔です。ただ、お母さんの肌触りは良いとはいえません。おっぱいの分泌量と使用状況にあわせて選びましょう。状況によって使い分けたり、重ねてつけることも可能です。
母乳の栄養素についてご紹介します。母乳には100を超える物質が含まれています。そして、赤ちゃんの栄養としてはほとんどパーフェクトだと言われています。まずは、母乳がミルクよりも圧倒的に優れている点として、免疫物質が含まれていることがあげられます。免疫物質は母乳にずっと含まれ続けています。出産した後に初めに出てくる初乳には特に大量に含まれます。
そして、胃や腸の粘膜の表面に広がり細菌やウィルス、アレルギー物質の進入を防いでくれます。これにより、赤ちゃんはおよそ半年の間は、病気に対する抵抗力を持つことができると言われています。カルシウムや鉄分の吸収、脳や中枢神経の発達、さらにはビフィズス菌の増加を促す乳糖は、牛乳の2倍も含まれおり、乳糖はゆっくりと分解されていくので赤ちゃんの体にとても優しい糖分なのです。
脳や網膜の発達を促すタウリン、リノール酸などの不飽和脂肪酸、脂肪の分解を助けるリパーゼも含まれます。各種ミネラルも赤ちゃんが分解消化できる適量が含まれており、ビタミンもバランスよく取れるようになっています。ただし、ビタミンKだけは含まれていないため、シロップで投与することになります。また、母乳に含まれるたんぱく質や脂肪分は非常に消化がよいので赤ちゃんの胃に負担をかけません。赤ちゃんの体に必要なものほとんどすべてが適量に含まれる母乳は、赤ちゃんを育てていく栄養としてもっとも望ましいものです。
仕事をしているお母さんが赤ちゃんを預けるとしたらその預け先選びのポイントとしては、一番の理想的なものはやはり「働いていても一定の間隔で母乳をあげられること」ということですよね。自宅が仕事場あるいは職場に保育施設があったりすれば休憩時間を利用して直接授乳することもできるのではないでしょうか。
しかし、そのような環境で仕事を再開することができるお母さんはごく少数なのです。大半のママは、保育園に預けながら仕事復帰することとなるでしょう。その際には、保育園に母乳育児の理解があるかどうかを確認しなければならないでしょう。冷凍母乳に対応しているのか、また哺乳瓶ではなくスプーンやコップで与えてもらえるのかというように相談してみてください。
また、お迎えにいったらすぐに授乳することができるように、直前のミルクを控えてもらったり、量を調整してもらうというような要望も出してみましょう。このようにして「母乳で育てたい」というお母さんの意思を伝えるのは大切なことです。かといって、完全母乳にこだわりすぎるとママも疲れはててしまいます。
最近では共働きの夫婦は珍しくありませんよね。産休をとって育休を消化したら仕事に復帰するというお母さんもけっして少なくはありません。しかし、まだ卒乳していない赤ちゃんを育児しながら仕事に復帰することもありますよね。仕事に復帰したら母乳育児は無理なのでしょうか?しかし、仕事に復帰するからといって、母乳育児を諦めることはありません。
預け先ではミルクになったとしても月齢に合わせて工夫していけば母乳育児を続けられることは可能です。赤ちゃんが生後6ヶ月未満のうちは預ける前後にたっぷり母乳を飲ませてあげましょう。そして、預け先ではミルクを足してもらいます。その間に、ママはできれば3時間ごとに搾乳しましょう。また、1歳を過ぎたら離乳食が始まっているため冷凍母乳にする必要もないでしょう。
昼休みの5分だけでも搾乳するようにすれば、母乳の分泌が止まらないため良い母乳育児を続けることができます。帰宅した後は母子の時間を大切にするためにも、たっぷりゆっくりと授乳させてあげるとよいでしょう。あとは夜中の3時間授乳さえ忘れなければ、なんの問題もなく母乳育児を続けることができるでしょう。

