搾乳器はお母さんのおっぱいから母乳を搾るための器具です。乳頭のトラブルなどで赤ちゃんに直接授乳できないときに便利です。搾乳器のスタイルはさまざまです。お母さんが手で絞って受け止めるタイプ、手動で吸引の圧力をかけ乳管を開かせて母乳を搾るタイプ、電動で赤ちゃんがおっぱいを吸うような振動で母乳を搾るものもあります。
手で絞るタイプの搾乳器は、母乳量が豊富なお母さんにお勧めです。受け口が大きく母乳が飛び散らないようになっています。吸引の圧力を手動でかけるタイプの搾乳器は、受け口のカップが乳房を包み込みレバーや注射器のような形で圧力をかけて、乳管を開かせます。赤ちゃんがおっぱいを吸うときと比べると、どうしても圧力が強くお母さんには痛く感じるでしょう。また、カップが硬質のプラスチックのものが従来品では多かったため不自然な感じは否めません。しかし、現在ではカップもより柔らかいものへ、かかる圧力もより自然なものができるように改良が重ねられています。電動のものは、手動の操作がスイッチ一つでできる手軽さがあります。圧力やリズムもお母さんが調節できるようになっています。
ほとんどの搾乳器は母乳がたまったら、市販のほ乳瓶の口をつけることで直接授乳ができるようになっていますし、消毒が可能なので衛生的に使用できます。乳首が小さくて赤ちゃんが吸ってくれないと初乳を飲ませるために一生懸命搾乳をしているお母さんもいます。また、乳首が陥没している人は、出産前から軽く吸引することで改善されることもあります。
母乳の栄養素についてご紹介します。母乳には100を超える物質が含まれています。そして、赤ちゃんの栄養としてはほとんどパーフェクトだと言われています。まずは、母乳がミルクよりも圧倒的に優れている点として、免疫物質が含まれていることがあげられます。免疫物質は母乳にずっと含まれ続けています。出産した後に初めに出てくる初乳には特に大量に含まれます。
そして、胃や腸の粘膜の表面に広がり細菌やウィルス、アレルギー物質の進入を防いでくれます。これにより、赤ちゃんはおよそ半年の間は、病気に対する抵抗力を持つことができると言われています。カルシウムや鉄分の吸収、脳や中枢神経の発達、さらにはビフィズス菌の増加を促す乳糖は、牛乳の2倍も含まれおり、乳糖はゆっくりと分解されていくので赤ちゃんの体にとても優しい糖分なのです。
脳や網膜の発達を促すタウリン、リノール酸などの不飽和脂肪酸、脂肪の分解を助けるリパーゼも含まれます。各種ミネラルも赤ちゃんが分解消化できる適量が含まれており、ビタミンもバランスよく取れるようになっています。ただし、ビタミンKだけは含まれていないため、シロップで投与することになります。また、母乳に含まれるたんぱく質や脂肪分は非常に消化がよいので赤ちゃんの胃に負担をかけません。赤ちゃんの体に必要なものほとんどすべてが適量に含まれる母乳は、赤ちゃんを育てていく栄養としてもっとも望ましいものです。
仕事をしているお母さんが赤ちゃんを預けるとしたらその預け先選びのポイントとしては、一番の理想的なものはやはり「働いていても一定の間隔で母乳をあげられること」ということですよね。自宅が仕事場あるいは職場に保育施設があったりすれば休憩時間を利用して直接授乳することもできるのではないでしょうか。
しかし、そのような環境で仕事を再開することができるお母さんはごく少数なのです。大半のママは、保育園に預けながら仕事復帰することとなるでしょう。その際には、保育園に母乳育児の理解があるかどうかを確認しなければならないでしょう。冷凍母乳に対応しているのか、また哺乳瓶ではなくスプーンやコップで与えてもらえるのかというように相談してみてください。
また、お迎えにいったらすぐに授乳することができるように、直前のミルクを控えてもらったり、量を調整してもらうというような要望も出してみましょう。このようにして「母乳で育てたい」というお母さんの意思を伝えるのは大切なことです。かといって、完全母乳にこだわりすぎるとママも疲れはててしまいます。
最近では共働きの夫婦は珍しくありませんよね。産休をとって育休を消化したら仕事に復帰するというお母さんもけっして少なくはありません。しかし、まだ卒乳していない赤ちゃんを育児しながら仕事に復帰することもありますよね。仕事に復帰したら母乳育児は無理なのでしょうか?しかし、仕事に復帰するからといって、母乳育児を諦めることはありません。
預け先ではミルクになったとしても月齢に合わせて工夫していけば母乳育児を続けられることは可能です。赤ちゃんが生後6ヶ月未満のうちは預ける前後にたっぷり母乳を飲ませてあげましょう。そして、預け先ではミルクを足してもらいます。その間に、ママはできれば3時間ごとに搾乳しましょう。また、1歳を過ぎたら離乳食が始まっているため冷凍母乳にする必要もないでしょう。
昼休みの5分だけでも搾乳するようにすれば、母乳の分泌が止まらないため良い母乳育児を続けることができます。帰宅した後は母子の時間を大切にするためにも、たっぷりゆっくりと授乳させてあげるとよいでしょう。あとは夜中の3時間授乳さえ忘れなければ、なんの問題もなく母乳育児を続けることができるでしょう。

