母子同室にする
母乳で赤ちゃんを育てていきたいと考えているお母さんは、出産後、母子同室となる病院を選ぶのが理想です。赤ちゃんがお腹の中で育っていく過程でも母性は育っていくものですが、出産後1〜2週間が母性の成熟にはとても大切な時期にあたります。赤ちゃんをしっかり抱いて語りかけ、おっぱいをあげることはもっとも大切なスキンシップです。その時間の中で、お母さんはわが子を守っていく強い母性を持つようになっていきます。基本的な信頼関係は、最初の3日が重要であるという説もあるほどです。
また、赤ちゃんの体内では、カテコーラミンというホルモンが生後30分をピークに分泌されます。これは赤ちゃんの意識をしっかりと目覚めさせ、母親を認識していくためのホルモンです。このことからも、お母さんと赤ちゃんは離してはならず、一緒にいることが自然にかなっているといえるでしょう。
もちろん、母乳保育を目指しているものの出産予定の産院が母子同室ではない場合もあります。その病院の医師との信頼関係や通院距離、そして出産を控えて転院は難しいなど、母子別室の出産をせざるおえない人もいるでしょう。医師にまず自分の意思を伝え、できるだけ赤ちゃんとのスキンシップを求めていけばいいのです。子育ての中ですぐにわかってくることですが、「これでなければいけない」ということはほとんどありません。母子別室にも、お母さんがゆっくりと休めるというメリットがありますから、しっかり体を休めて、おいしい母乳を飲ませてあげられれば、それもまたよしと考えましょう。