胸を締め付けない

母乳はお母さんの血液から作られます。そして母乳が作られているのは、お母さんのおっぱいの中です。ですから、授乳中は決して胸を締め付けるようなきつい衣類を身につけず、授乳用ブラジャーなどでゆったりと支えてあげましょう。乳房の付け根を基底部といい、胸の肋骨の上に当たります。基底部を通って乳房に入ってきた血液は、たくさんの細かい血管になって流れ、乳腺(乳腺葉)の中で乳汁に作り変えられます。

 

もし胸を締め付けてしまうと、乳房の中の血流が悪くなります。乳腺を取り巻く細い血管の流れが滞ってしまうと、当然母乳が作られなくなってしまいます。そして新しい母乳が作られなければ、乳腺の中の母乳はどんどん古くなり、赤ちゃんが飲んでもまずくて飲めず母乳嫌いにしてしまう可能性もあります。特にワイヤーが入ったブラジャーなどは、ワイヤー部分がちょうど乳房の基底部に当たってしまいますから、授乳期間は避けてください。

 

また、授乳期間はお母さんの体が母乳を作ろうとしている時期ですから、締め付けて押さえつけることは自然に反することでもあります。母乳には鮮度があります。腐敗する、という意味ではありません。作りたての母乳はおいしくて、時間のたった母乳はまずいのです。母乳指導の中で自分の母乳をなめてみる体験をしたお母さんは多いと思います。確かに、おいしい母乳、まずい母乳はあります。おいしい母乳を作り続けるためにも、おっぱいの製造所である胸を締め付けないでください。胸の形の矯正はもう少し後からでも、十分間に合います。