母乳育児便利グッズ

赤ちゃんに母乳をあげるにはおっぱいを出さなければなりませんから、普通の衣料では大変です。特に出かけている先で赤ちゃんがむずかって授乳をするときに、お母さんのお腹や下着が見えてしまっては本人も周りの人も落ち着かない思いをしてしまいます。搾乳してほ乳瓶で飲ませるのも、なかなか難しいことです。授乳室が設置してある場所もどんどん増えていますが、赤ちゃんのお腹が空いてしまったときは待ったがききません。

 

授乳期間中は授乳服が便利です。一般に授乳服は前身ごろが二重になっていて、上の部分をずらしたり引き下げたりすることでおっぱいを出します。二重になっていることで、乳頭だけを外に出すことができるのです。授乳用ブラジャーと組み合わせることで、どこで赤ちゃんがお乳を欲しがっても、おっぱいをあげながらも周りの人にはお母さんの胸が見えたりしません。実際におっぱいをあげている姿を見ると、赤ちゃんが洋服に吸い付いているように見えるだけで、とてもおっぱいを飲んでいるようには見えません。

 

素材も柔らかい物が多く、赤ちゃんを抱っこすることで肩こりになりがちなお母さんの負担にならないようになっています。デザインも豊富にそろっていて両サイドに穴が開いているシンプルなTシャツから、おしゃれなワンピースまでさまざまです。特別なデザインですから、決して価格は低くはありませんが、ゆったりしたデザインが多いので、妊娠後期から使えるものも多く、授乳期間が終わってからも自然に使えます。授乳服を着て赤ちゃんと一緒に、外へ出かけましょう。

 

母乳育児では、授乳は赤ちゃんが欲しいときに何度でも、という考え方ですから、いつでもおっぱいがさっと出せる授乳用ブラジャーは必需品です。授乳用のブラジャーは母乳を作る乳腺を圧迫せず、乳頭を保護するような設計がされています。また、授乳期間はたくさんの母乳を作るために、お母さんのおっぱいもとても大きくなっています。大きくなったおっぱいをしっかりと支え、美しいバストラインを保つためにもブラジャーは必要です。おっぱいの大きさも変わりますから、授乳用ブラジャーはサイズの調整ができるようになっています。

 

授乳用ブラジャーにも、さまざまなメーカーや種類があります。スライド式に片方ずつのブラがはずせるものや、左右のおっぱいをカバーする布がクロスすることで片方のおっぱいだけを出すことを容易にしたもの、カップが二重になっていて下のカップに乳頭が出る窓がついているものなど、おっぱいを出す機能もいろいろです。肩がこらないようにストラップが太めになっていたり、夏の暑い時期のために授乳用のブラジャーとキャミソールが一体化しているものも販売され、授乳育児が進めやすいように工夫が施されています。

 

素材も伸縮性に富む素材が選ばれています。授乳後のことを考えれば、内側に授乳パッドをセットできるものを選んだほうがいいでしょう。また、多くの商品が妊娠中から使うマタニティーブラジャーとしての機能を備えていますので、使用する期間も2〜3年に及びます。いずれの商品も、デザインや色も豊富に揃っていて、若々しい印象のものが多く出ています。

 

授乳中の赤ちゃんをすっぽりと包んで隠してしまうのがナーシングカバー(授乳ケープ)です。授乳中には上から赤ちゃんが見えるように柔らかい芯が入っていて、エプロン状になっている布、と考えてください。基本的に一枚布なので畳むととても小さくなり持ち運びが簡単です。片手で装着できて、肩や首にとめてしまえば両手で授乳ができます。お母さんの肩から腰まですっぽりと隠れてしまうので、外から衣類の乱れなどは全く見えず、ゆったりとした作りなので、授乳後に衣類を直すのも容易です。

 

いくら授乳服とはいえ人前では授乳しづらいという人には安心感があります。また、1枚持っていれば、授乳服を購入しなくてもいいので経済的です。洗濯も簡単で、授乳が終わればかばんにしまっておけるため、シーンによるデザインや色を選びません。また、赤ちゃんもすっぽりと布に包まってしまうことで、安心感が生まれますし、外出していて急に気候が悪くなったときなど、当座の風除けになりお母さんの体温も伝えやすく逃しません。

 

購入は選択肢が多いインターネットが便利です。どれもフリーサイズですが、販売元によって若干大きさが異なります。色や柄も豊富に揃っていますので好みの物が見つかるでしょう。実際に体にあててみたいときは、近くのマタニティー用品売り場で確認してみてください。自分で作るのもとても簡単です。作り方は、本やインターネットで調べてください。好みの柄の布を買ってくれば、すぐにできてしまいます。赤ちゃんを待つ妊娠期間中に作っておくのもお勧めです。

 

授乳前のおっぱいマッサージや乳頭の軽い亀裂の手当て、赤ちゃんの肌のマッサージや保湿、お母さんの肌荒れ防止など、さまざまなシーンに馬油やランシノーは便利です。

 

●馬油
馬油はアルファリノレン酸を多く含み、肌に刺激が少なく赤ちゃんにも安心して使えるオイルです。香料や防腐剤などは使用されていないため、乳管の開通マッサージをした後、ふき取らずに赤ちゃんがおっぱいを飲むこともできます。授乳により乳頭に亀裂ができてしまったときの手当てや、お母さんの乳房や赤ちゃん全身のスキンケア、マッサージにも使えます。気持ちのいいマッサージもお母さんの手がかさかさしていると、柔らかい赤ちゃんの肌には痛くて不快なこともあります。肌荒れにも優れた効果があるので、お母さんの手荒れも赤ちゃんのマッサージの時に一緒にケアしてください。馬油はどこの薬局にも置いてあります。

 

●ランシノー
ランシノーは羊から作られる油、ラノリンを原料にしています。肌あれやかさついたときに塗ると効果があります。乳管の開通作業や、乳房のマッサージのときに使用してください。ランシノーもまた、赤ちゃんが口に含んでも安心です。あまり市販されていないため、インターネットでの購入がお勧めです。

 

 

赤ちゃんの体には括れがたくさんあります。肌と肌が触れ合っているところは汚れがたまりやすく、かぶれ易いので、そんなときのケアにも、刺激が少ない馬油やランシノーは活躍してくれます。おっぱいは赤ちゃんの口に含まれるもの、そしてお母さんの手もまた絶えず赤ちゃんに触れていることからも、マッサージクリームや手荒れ防止には赤ちゃんが口にしてもいい、安全性の高いものを選びたいものです。

 

授乳の後、空になった乳房に再び母乳がたまります。赤ちゃんが吸うことで母乳は乳管から出てくるのですが、赤ちゃんが「ごちそうさま」と言って吸うのをやめた途端に止まってくれるわけではありません。母乳が大量に出ているときなどはブラジャーの刺激などでも出てきてしまうことがあります。そんなときは、母乳パッドが欠かせません。

 

赤ちゃんが飲んだ後、母乳が残っているようなら搾乳して乳房を空にします。それでもまだ残っている母乳や、ブラジャーなど衣類の刺激で出てきてしまう母乳をしみこませるのが母乳パッドです。母乳パッドを乳頭に当てておくことで、衣類にまで母乳がしみこんでしまうことを防ぎます。母乳が衣類までしみこんでしまうと、しみになって外から見えてしまったり、そこだけ変色してしまったりします。ぬれた衣類の感触も不快です。

 

母乳パッドには、洗って何回も繰り返し使える布製の物と、使い捨ての紙製の物があります。布製のものは耐久性があり、ガーゼなど柔らかい布を何層にも重ねて作られていますので、肌触りがよく、吸収できる母乳の量も十分です。また、使用する布も無農薬のオーガニックコットンなどを使用した製品もあり、赤ちゃんの直接口にするお乳に触れるものとして清潔に作られています。

 

使い捨て紙製品の母乳パッドは、使い捨てではありますが、価格も低く抑えられています。布製品に比べると薄いため、吸収する母乳の量が少なく、たくさん母乳が出ているお母さんにはちょっと頼りないかもしれません。洗う手間がなく、持ち運びに便利で、一つ一つが新しいため清潔です。ただ、お母さんの肌触りは良いとはいえません。おっぱいの分泌量と使用状況にあわせて選びましょう。状況によって使い分けたり、重ねてつけることも可能です。

 

搾乳器はお母さんのおっぱいから母乳を搾るための器具です。乳頭のトラブルなどで赤ちゃんに直接授乳できないときに便利です。搾乳器のスタイルはさまざまです。お母さんが手で絞って受け止めるタイプ、手動で吸引の圧力をかけ乳管を開かせて母乳を搾るタイプ、電動で赤ちゃんがおっぱいを吸うような振動で母乳を搾るものもあります。

 

手で絞るタイプの搾乳器は、母乳量が豊富なお母さんにお勧めです。受け口が大きく母乳が飛び散らないようになっています。吸引の圧力を手動でかけるタイプの搾乳器は、受け口のカップが乳房を包み込みレバーや注射器のような形で圧力をかけて、乳管を開かせます。赤ちゃんがおっぱいを吸うときと比べると、どうしても圧力が強くお母さんには痛く感じるでしょう。また、カップが硬質のプラスチックのものが従来品では多かったため不自然な感じは否めません。しかし、現在ではカップもより柔らかいものへ、かかる圧力もより自然なものができるように改良が重ねられています。電動のものは、手動の操作がスイッチ一つでできる手軽さがあります。圧力やリズムもお母さんが調節できるようになっています。

 

ほとんどの搾乳器は母乳がたまったら、市販のほ乳瓶の口をつけることで直接授乳ができるようになっていますし、消毒が可能なので衛生的に使用できます。乳首が小さくて赤ちゃんが吸ってくれないと初乳を飲ませるために一生懸命搾乳をしているお母さんもいます。また、乳首が陥没している人は、出産前から軽く吸引することで改善されることもあります。

 

母乳パックは母乳を搾乳し、冷凍保存できるビニール袋です。チャックがついていてこぼれにくいつくりになっています。冷凍しても母乳の成分は3週間ほどは変質しないので、解凍していつでも赤ちゃんに母乳をあげることができます。母乳育児において授乳はお母さんのおっぱいからあげる直接授乳が基本ですが、ほ乳瓶で母乳を飲ませることもあります。ほ乳瓶からも赤ちゃんが母乳を飲むことができれば、お父さんにも飲ませてあげることができるようになります。

 

お母さんの仕事の都合で日中はおばあちゃんや保育園に預けられている赤ちゃんでも、母乳を冷凍しておけば解凍してほ乳瓶で飲ませることができます。母乳パックがあれば、赤ちゃんはずっとお母さんの母乳を飲み続けることができるのです。また、乳頭に損傷があり、直接授乳ができないときも、あらかじめ搾乳して母乳パックに入れておけば、赤ちゃんを待たせることなく飲ませてあげられます。

 

母乳パックは滅菌済みで使い捨てなので、非常に衛生的です。手に触れた部分を切り取ってから保存したり、ほ乳瓶に移す際にはパックの下部を切り取って流し込むなど、母乳が菌に触れないようにさまざまな工夫がなされています。長い期間たくさん使うものですから、価格も比較的低く抑えられています。店頭よりもインターネットでの通信販売で安く手に入れることができ、さらにはオークションなどで未使用のものが格安で出ていることもあります。また、非常に衛生的な母乳パックですから、離乳食の作り置きにも使用できて、とても便利です。